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計器進入での最大安全降下率はどれくらいですか?

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計器進入中に降下率が1,000フィート毎分(FPM)を超えたことはありますか?もしそうなった場合、修正する必要がある理由はこちらです…


降下率 1,000 FPM の制限を守ろう

FAA(米国連邦航空局)は、計器進入中の安全な降下率についてガイダンスを発表しています。以下は、Instrument Procedures Handbook(計器手順ハンドブック) の第4章に記載されている内容で、次の IFR(計器飛行方式)飛行時に安全を保つために知っておくべきことです。


1,000 FPM を超える降下率は不適切

運用経験と調査により、降下率が約1,000 FPMを超えることは、進入の最終段階(地上1,000フィート未満)では不適切 であることが確認されています。これは、航空機やヘリコプターの種類に関係なく、人間の知覚能力に限界がある ためです。

したがって、計器進入や視認進入、着陸操作において、1,000 FPM を超える降下率を許可しない ように、運用上の手順や技術を確立する必要があります。


なぜ 1,000 FPM を超える降下率は不安定なのか

簡単に言えば、1,000 FPM を超える継続的な降下率は、進入中に不安定 になります。

  • 身体的な理由:1,000 FPM を超える降下率では、人間の体が適切に知覚して反応することが難しくなります。
  • 計器飛行環境の重要性:特に雲底が低く視界が限られている計器飛行環境 では、この点が非常に重要になります。

次に進入する IFR 飛行では、このガイダンスを覚えておくことで、安全な着陸が可能になります。

非精密進入をする場合、VDP(Visual Descent Point:視覚降下点)がとても重要な理由はこちら…
FAA(米国連邦航空局)によると、「短い滑走路の場合、MAP(Missed Approach Point:ゴーアラウンド地点)が滑走路のしきい点(スレッショルド)にあると、MDA(Minimum Descent Altitude:最低降下高度)に到達しても一部の航空機ではゴーアラウンドが必要になることがあります」(IPH 4-37 より)。


これは一見すると当然のことのように思えますが、滑走路のスレッショルド(滑走路の端)に到達した時点で、まだ MDA の高度にいるということは、滑走路の何百フィートも上にいる ということです。
この状態から 安全に着陸するのは非常に難しく、場合によっては不可能 です。


MDA から降下して着陸するためには、以下の 3つの条件 を満たしている必要があります。
しかし、それが可能だからといって、それが「良い判断」だとは限りません。

常に安全を最優先に考えましょう。

 

AIM(Aeronautical Information Manual:航空情報マニュアル) によると、
「VDP(Visual Descent Point:視覚降下点)は、非精密直線進入手順の最終進入コース上に定義された地点であり、そこから MDA(Minimum Descent Altitude:最低降下高度) から滑走路の接地点まで通常の降下を開始することができる。」 とされています。


VDP に到達すると、通常は 3 度のグライドパス(滑走路に向けた降下経路)に沿って降下できる ようになります。
これは、多くの精密進入(ILS など)で使用されるのと同じグライドパス です。


3 度のグライドパス を維持することで、
滑走路までの通常の降下率を保ちながら、安定した進入と着陸 を行うことができます。

計器進入手順を設計する際、設計者は進入経路に沿った地形を調査し、安全クリアランスの許容範囲に侵入する障害物があるかどうかを分析します。
もし障害物が存在する場合、進入手順の作成時に VDP(Visual Descent Point:視覚降下点)が設定されない場合があります。
そのため、すべての非精密進入で「V」が表示されているわけではありません。


VDP が設定されていない場合 は、経験則を使って MDA(Minimum Descent Altitude:最低降下高度) から滑走路までの降下を開始するおおよその距離を計算 できます。
MDA の AGL(Above Ground Level:地上高)を 300 で割る ことで、おおよその距離を求めることができます。


例: Crookston (KCKN) VOR/DME アプローチの Runway 13 の場合

  • MDA は TDZE(Touchdown Zone Elevation:接地点の標高)から 344 フィートの高度 です。
  • 344 を 300 で割ると 1.15 になり、

    降下率を予測する

    こちらをクリックして、降下率を計算する2つの簡単な方法を学びましょう。


    もし 3 度以上のグライドパスで飛行している場合 や、追い風の影響で対地速度(Groundspeed)が大幅に速くなっている場合
    1,000 FPM(フィート毎分)の降下率の制限に近づく可能性 があります。

    事前に降下率を計算し、安定した進入を保つことが大切です。

 

いつゴーアラウンドすべきか?

多くの航空会社では、計器進入中に 1,000 FPM(フィート毎分)を超える降下率が継続する場合、不安定な進入と見なされます。
ただし、一時的な逸脱は許容される ことがあります。


一部の航空機では、「Sink Rate(降下率過大)」の音声警告 が作動した場合、パイロットは1回だけ修正が許されます。
もし警告が再度鳴った場合は、ただちにゴーアラウンド(Missed Approach)を行う必要 があります。


一般航空(General Aviation)の場合
最終進入中の速度は通常、旅客機よりも遅いため、降下率も比較的低くなります。
しかし、1,000 FPM に近づいた場合は、不安定な進入状態 にある可能性が高いです。


その場合は、ゴーアラウンドを実施し、もう一度進入を試みることを検討しましょう。
安定した進入を保つことが、安全な着陸のために最も重要です。

 


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